ウクレレマイスターになれるかな5
(簡単インレイ?)

       

      さて、ウクレレ製作に慣れてきて、そこそこ満足のいく音にしあがってくると、飾りでも入れて
      みようか なんて気持ちがわいてきた。

      高校生の頃、ボディのふち、ヘッド、ポジションマークに貝殻細工を施した美しい
      フォークギターを見た。
      その美しさが目に焼きついたままうん十年、どうせやるならあの貝殻細工を入れてみたい!!

      そこで憧れのインレイに挑戦といきたいとこれなのだけれど 日曜大工に毛の生えた程度の
      道具しか持っていない私。
      本格的にしようと思えば、ルータなど高価な道具が必要なのである。
      いずれはと思ってはいるのだが、なかなか手が出ない。
      簡単で、まあ見栄えのする良い方法はないものかしら?とず〜っと考えていた

       まあまあ満足のいく方法をおもいついたので、載せてみましょう。

       


1.突板シート

 全音のウクレレのネックはメイプル材、ボディはマホガニー材である。
当然色合い が違っているので、ヘッドの部分を黒く塗っていた。
ところがこの部分がどうも安っぽいのである。

 久しぶりに行った東急ハンズで、突板シートなるものを見つけた。
厚みは、ほとんど紙である。

 これをヘッドに貼り付ければ、かなりいい感じの仕上がりになるだろう
と思い、ローズウッドを買っておいた。
この時はまだインレイを入れようとは思ってはいなかった。

 




2.メキシコ貝

ひょっとして、東急ハンズに象嵌用の貝殻があるのでは、と思いはじめていた。

そして、またまた久しぶりに東急ハンズに寄った際「象嵌用の貝殻なんてあります?」と 聞いてみた。
すると 、金箔やらなにやら高そうな物が入ったガラスケースの前へ案内され、メキシコ貝なるものを見せてくれた。

これがまた、シート状でぴらっぴらの紙の様な物だった。

そこで、例の突板シートとこのメキシコ貝を組み合わせれば、ヘッドの部分に簡単にインレイが入れられるのではと思ったのでした。



3.突板シートをカット

 突板シートは、多分本物の木材を薄く削って作ってあるようです。
また裏面には、薄いビニールシートの様な物が貼ってあります。

 このシートの裏側にヘッドの形を鉛筆で型取ります。
鉛筆の線に沿って切り離しておきます。




4.図案を考える。

 貝殻細工の図案を考えるわけですが、
まあ「お決まり」というか、「安直」というか、写真のやしの木にしてみた。
(ちょっと、ウルトラセブンだったか、に出てくるヴィラ星人の様でもある。)

コピー用紙の様な薄い紙に描いて、カッターナイフで切り抜いておきます。


5.突板シートを繰り抜く

突板シートの裏側に上記穴の開いた方の紙を貼り付けて、これまたカッターナイフで切り抜きます。

やしの木が入るくらいの大きさにメキシコ貝を切り抜いて、やしの木の形にメキシコ貝を切れば、突板シートとメキシコ貝の厚みがほぼ同じなので、なんと簡単にインレイが!!
 と、いくはずだった。 しかし、メキシコ貝にカッターナイフを入れると、あらぬ方向に割れて行ってしまうのであった。

そこで、


6.メキシコ貝を裏に貼る!!

色々な手はかんがえられます。
カッターナイフ以外で、上手に切り抜く方法をかんがえる。
メキシコ貝を細かく刻んで、隙間なく埋めていく。

でも一番簡単な方法は、そのまま裏に貼る!です。

とりあえず第1段階として、これでやってみて、どんな感じか見てみましょう。



7.表から見る

確かに突板シートの厚み分の段差はありますが、遠目に見ればインレイの様にみえます。

 まあこれでいってみることにして 、また何ヶ月かして気になりだしたらまた直すことにしましょう。

それにしても、さらにヴィラ星人くさくなってきました。

 


8.ヘッドに貼り付ける

出来上がった、突板をヘッドに貼り付けて、接着剤が乾いたらはみ出ている部分を紙やすり等で削って行きます。

ペグの穴は、コンパスの針等で表側から突き刺した後徐々に穴を広げ、
余分な部分は紙やすりで削り取ります。

 


     ヘッド部分                               全体像

9.完成

上の写真 だいぶ高級感?がただよってきました。

ペグを取り付け、弦を張ってみました。まあまあ満足の行く仕上がりになりました。
貝殻を細かく刻んで、埋めたほうが光が色々な角度で反射するので、きらきら度が違うとは思いますが、それはまたこの次。

まあ50cmくらい離れて見れば、じゅうぶんインレイにみえるでしょう。

 

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